イドンナップ山荘から16kmの林道歩きへ
幌尻岳(2,052 m)は日本百名山の中でも難しい山として知られており、その主な理由はアクセスの悪さと行程の長さにある。一般的には二泊三日が推奨されていることに加えて、ルートによっては渡渉が含まれるため、天候が悪化すると入山が困難になったり、山中に留まらざるを得なくなる場合もある。もちろん、一泊や日帰りで計画を組む猛者もいる。
幌尻岳には三つの主要ルートがあり、日高山脈の縦走を可能にするチロロコース、メインとなる額平川コース、そして新冠コースがある。新冠コースは渡渉が必要ないという利点がある一方、林道が16 kmと長く続くことに加えて、主要コースと比べて人の出入りが少ない(ように思う)。そのため、メインのコースと比較すると、林道では野生動物に遭遇しやすい印象を受けた。
この日は、二日目の天候こそ良くなかったものの、林道を往復する一日目と三日目は天気に恵まれ、エゾオコジョ、キタキツネ、エゾリス、エゾシマリスなどの野生動物の姿を見ることができた。水たまりにはオタマジャクシの姿も。茂みの中に佇む親子のヒグマや、新しい熊の足跡など、森の息遣いを間近に感じる体験であった。なお、山頂周辺にはナキウサギの住処があるが、今回の山行では発見することができなかった。
ギャラリー
ヒグマとは100 mにも満たない距離で遭遇したが、幸いこちらに関心を示す様子はなく、そのまま茂みの奥へと姿を消していった。安全な距離を保ちながら様子を確認し、400 mmの焦点距離で茂みの中を撮影したところ、わずかに体の一部を捉えることができた(1枚目の写真)。2枚目の写真は、白樺の木の幹についたヒグマの爪痕を撮影したもので、3枚目の写真は足跡を映している。
400 mmのレンズを担いで行ったとはいえ、写真のほとんどはトリミングを行っている。理想的には、現場で構図をバシッと決めて、編集を少なく済ますのがよい。





















